不動産クラウドファンディングとして人気上昇中の『わかちあいファンド』。実際使ってみると確かにファンド募集から完売までが早くて,その人気が伺えます。実際のところ人気に見合った実力はあるのでしょうか?今回も,他の情報サイトではあまり扱われていないポイントを中心に,現在の私の運用状況,実際使ってみた上での評価をまとめていこうと思います。
利用履歴
現在のわかちあいファンドの投資状況です。実は投資実績は1件しかなく,2024年1月に「石垣島第Ⅰ期(一次募集)」に申し込み,50万を運用中です。追加の投資もかんがえているのですが,下記のデメリットが気になり資金が他に流れています。
↓こちらに私のソシャレン・クラファン投資履歴をまとめています。
今後ですが,システムが見直されたり良いファンドがあれば追加投資を考えていますが,当面はないかなといった状況です。では早速評価していきましょう。
基本情報
種類 | 不動産クラウドファンディング |
---|---|
運営者 | 株式会社日本プロパティシステムズ |
デポジット口座 | paypay銀行 |
平均利回り | 4.5~7.5%(5~6%が多い) |
分配ペース | 満期一括,毎月 |
出金手数料 |
払戻金額が10万円以上の場合,手数料は無料。 |
運用期間 | 6カ月~2年(1年程度が多い) |
運用前資金拘束期間 | 1~2か月 |
運用終了後資金拘束期間 | 1.5か月 |
わかちあいファンド評価
長所①:特典付きファンドが多い
わかちあいファンドでは特典付きの案件が多いです。定番なのが,わかちあいファンドのオリジナルのバームクーヘン。私も50万を投資してプレゼントされました(バームクーヘンに拘りがないためか味は普通だと思います。)。ファンドによりますが,抽選ではなく確実に特典を受けられるのは嬉しいですね。
長所②:優先劣後システムで投資家元金を保全
わかちあいファンドでは,自らが10~20%の劣後出資するシステムになっています。これにより,万が一投資不動産が価値が下落した場合でも下落率が10~20%以下であれば,投資家側の優先出資元本は保全されます。劣後出資率はよく20%以上が保全性の基準となるのでそれほど高い訳ではないですが,劣後出資システム採用により安全性がある程度担保されているのはメリットです。
という訳で微妙な長所が2つ続きましたが,正直な話,わかちあいファンドのメリットはこれくらいしかありませんでした。
短所①:募集開始から運用開始までの期間が長い
ファンド募集開始から運用開始までの期間がとても長く,業界ワーストレベルです。上の案件では(上図),募集開始8/17,運用開始10/1となんと1ヶ月半もあります。これでは,元々の利回りが業界平均並みなのにさらに実質の利回りが低下してしまいます。最低でも翌月中には運用開始して欲しいものですが,翌々月というのはデメリットが大きいです。満額になったら募集期間を終了して運用開始を早めるなどの是正策をお願いしたいところです。
短所②:運用終了から償還まで期間が長い
運用開始前だけでなく運用終了後の資金拘束期間も長いです。私が投資している石垣島の案件では,運用終了が2025年6月末日ですが償還は1.5カ月後の2025年8月15日です。運用前後で3カ月も拘束されてしまうと,せっかくの年利7.5%も実質6.25%に下落します。他の「わかちあいファンド」では平均的な利回り5~6%の案件ではどうなるか,目も当てられませんね。。
まとめ
「わかちあいファンド」についてまとめです。実際登録,投資した上ので評価ですが,わかちあいファンドは,利回りはだいたい5~6%で平均的,システムも標準的,投資先に似たような不動産ばかりであまり特色がない業者という印象です。その割に,運用前後の資金拘束期間が非常に長いデメリットがあり,高く評価のしようがない不動産クラファン業者です。
総合評価:★★★★★(5/10)
これといった特色がなく,あえてここに投資する意義を感じない。強いて言えば定番特典のバームクーヘンは不思議とインパクトがあるので一度は試してみても良いかもしれない。