サービス開始が2020年12月と比較的新し目ながら,銀行出身の経験豊富な経営陣と旧SBIソーシャルレンディングやクラウドクレジットを吸収,合併して勢いのある『BANKERS』。実際,ハイペースでのファンド組成で成立ファンド数は400を超えいますが,実際のところはどうなのでしょうか?今回も,他の情報サイトではあまり扱われていないポイントを中心に,現在の運用状況,実際使ってみた上での評価をまとめていこうと思います。
利用履歴
現在のバンカーズでの投資額は500万くらいです。私の投資先としては3~4番目くらいに大きな投資額です。クラファンをやり始めた2023年11月くらいから投資を始めていましたが,安定感があるのとファンド募集が頻繁で投資し易く今の投資額まで増えてきました。
↓こちらに私のソシャレン・クラファン投資履歴をまとめています。
今後の方針ですが,バンカーズはその時々の一番ではないにしろ,3~4番目くらいに投資したくなる案件を高頻度に提供してくれるので,状況を見ながらも現在の500万レベルを維持していく方針です。では早速評価していきましょう。
基本情報
種類 | ソーシャルレンディング |
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運営者 | 株式会社バンカーズ・ホールディング(財務情報) |
デポジット口座 | GMOあおぞらネット銀行 |
平均利回り | 5~8% |
分配ペース | 満期一括償還(期中分配なし) |
出金手数料 | 無料(満期後,指定日に払戻口座に自動入金される) |
運用期間 | 6カ月~1.5年(1年程度が多い) |
運用前資金拘束期間 | 7~14日前後 |
運用終了後資金拘束期間 | 10-15日前後 |
Bankers評価
長所①:ファンド募集が頻繁で種類も多彩で豊富
バンカーズは週5~6本のファンドを組成し募集頻度はかなり高めです。また利回りは3~7%程度でものすごく利回りが良い案件がある訳ではないのですが,安定感もあり融資の内容も幅があって選択肢が豊富です。バンカーズのTOPページにある「あっ、このファンドいいかも。」とのキャッチフレーズの通り,投資しやすいサービスが提供できていると思います。また,クラウドクレジットとの連携などで,海外案件を中心にバリエーションは増加を続けています。最近ではどこかのファンドのまねではオルタなと思うような「超短期1ヶ月ファンド(利回り8%)」もリリースしていて,成長と改善の意欲を感じるのは高評価です。
長所②:信頼度の高い経営体制
運営者である「株式会社バンカーズ・ホールディング」は,代表の澁谷氏をはじめ,銀行を中心にその他著名企業で重要なポストを経験したベテランの経営陣により運営されています。こちらのページで確認できますが,実に信頼のおけそうな経験豊富なメンバーで構成されています。また主要株主の一覧(下図)を見ても他の業者とは一線を画す,錚々たる顔ぶれとなっています。これが将来に亘る経営の安全性を保証するものではないですが,経営に安定性を齎すのは確かです。
長所③:サービス充実!先着・後入金,出金手数料が無料
利回りは3~7%程度で決して高水準でないバンカーズですが,サービスは比較的充実しています。
まず,ファンドの申し込みは先着方式で後入金です。このため,良いと思ったファンドがあれば申し込み地点で手持ち資金がなくても気軽に申し込みすることができます(もちろんキャンセルは不可ですが)。ちなみに,この方式を採用している有名どころでは「AGクラウドファンディング」,「Funvest」,「利回り不動産」,「TECROWD」があります。
また,出金手数料はユーザー側の払い戻し先の銀行口座がどこであっても,バンカーズ側で自動で振り込んでくれます。出金くらい自分で操作したい,と思うときもありますが,出金手続きの手間が不要なのはメリットと言えます。一方,このシステムのため運用期間中の分配が事実上困難になっていると推測します(例えば毎月分配などしていると,バンカーズからの出金回数が膨大にになる)。
短所①:サイトが微妙に重く使いづらい
システムに若干使いずらい部分はあります。ファンドの紹介ページはまぁまぁ見やすいですが,問題はマイページの動作が重いこと。例えば「投資分配状況一覧」を開こうとすると大して多くのデータはないはずなのに10秒程度待たないといけないときもあります。また,出てくるリストも見やすいものではない上に,10件ずつしか表示されないため(なのに重い),確認したかったファンドが無い場合はページが開かなければならず,そこでもまた待ち時間が発生します。
短所②:リスク分析の記載が無くなってしまった
バンカーズでは以前,ほぼ全てのファンドでリスク分析により「融資先信用力」と「担保保障」を格付け(上図)していました。これが結構有用で,ソシャレン投資初期は良く参考にしていましたが,2024年3月から記載されなくなりました。恐らくですが,貸付先の間の公平性など忖度した結果ではないかと思っていますが(個人の感想),バンカーズの長所の1つだっただけに無くなったのは残念です。
ちなみにバンカーズでは遅延案件が一件存在していますが(アミューズメント事業支援ファンド:ファンド募集後に貸付先のパチンコ事業者ガイアは倒産),リスク分析表示はワーストの信用力1.1でした(上図)。幸い私は本ファンドには投資していませんでしたが,それと関係なくむしろバンカーズのリスク分析の評価を高めたのではないかと思います。この件もあり,リスク分析表示のあるバンカーズを買っていたのですが,無くなってしまったのは残念なので復活を検討して欲しいものです。
まとめ
Bankers(バンカーズ)についてまとめです。やはり信頼できる経営陣による運営と,種類が多彩で変化に富んだファンドは魅力的だと思います。その時々のナンバー1になるような目玉のファンドはない印象ですが,安定感を求めるが故だと思いますが,今後も様子を見ながらも現在の投資規模(500万)は当面維持する予定です。
総合評価:★★★★★★★★(8/10)
運営面での安心感,積極的な拡大路線,そこそこ利回りが良くて選択肢豊富なファンド,サービスの良さ(先着後入金,出金手数料無料)などバランスの取れた初心者向けのソシャレン業者。