理想のクラファン・ソシャレン投資~”億リーマン”への道

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【オルタナバンク(AlternaBank)】投資状況と実際使ってみての評価

 2023年1月に旧サムライファンドから現在のサービス名にリニューアルした「オルタナバンク(AlternaBank)」。記念ファンドを中心とした利回り高めの案件と頻度高めのファンド組成で勢いがある印象ですが,各種レビューサイトの評価はそれほど高くないようです。実際のところはどうなのでしょうか?今回も,他の情報サイトではあまり扱われていないポイントを中心に,現在の運用状況,実際使ってみた上での評価をコンパクトにまとめていこうと思います。

利用履歴

 オルタナバンクへの投資額は現在1,440万となっていて最大の投資額となっています。分散の観点からここまで増やすつもりはなかったのですが,巷で言われているより多くのメリットを感じており結果的に投資が集中しています。

オルタナバンクのマイページ

↓こちらに私のソシャレン・クラファン投資履歴をまとめています。

crowdfund.hatenablog.jp

 

今後の方針ですが,さすがに全投資額6,000万程の1/5程度と1社に集中させ過ぎなので,もう少し抑え気味にしようとは思っています。それでは早速評価していきましょう。

基本情報

種類 ソーシャルレンディング
運営者 SAMURAI証券株式会社(財務情報
デポジット口座 GMOあおぞらネット銀行
平均利回り 4~10%
分配ペース 毎月,3カ月,6カ月毎,満期一括
出金手数料 払戻口座がGMOあおぞらネット銀行の場合:無料
払戻口座がGMOあおぞらネット銀行以外の場合:145円
運用期間 6カ月~3年(1年程度が多い)
運用前資金拘束期間 5~10日前後
運用終了後資金拘束期間 5~10日前後

運営者

オルタナバンクの運営者はSAMURAI証券です。ソシャレン業者の多くは「第二種金融商品取引業者」ですが,様々な条件をクリアして「第一種金融商品取引業」を取得しています。

財務は下記に情報がありますが,23年度は黒字,財務も債務超過なく,少なくともここ数年の経営は大丈夫という印象です。

https://www.jsda.or.jp/kyoukaiin/kyoukaiin/files/0870_samurai_202312.pdf

オルタナバンクの深堀:独自のリスク低減策

 オルタナバンクでは,他では見られない独実の貸付システムによりリスクを保全していす。

 オルタナバンクのファンド組成では,SAMURAI証券のグループ会社である SAMURAI ASSET FINANCE 株式会社の子会社である SAMURAI CAPITAL MANAGEMENT1 号合同会社を営業者として介在させ,SAMURAI ASSET FINANCE 株式会社を運営者とした親子間貸付によるスキームが採用されています。

オルタナバンクのファンドポイントとして頻出する「未回収リスクを抑えた商品設計」


 これにより,最終資金需要者のデフォルトリスクやSAMURAI ASSET FINANCE 株式会社の最終資金需要者への貸付時における為替リスクが一定程度カバーされています。オルタナバンクのファンドのポイントにある「未回収リスクを抑えた商品設計」というのが正にコレです。さらに,ファンドの運用期間を調整することが可能となり,顧客ニーズに沿った商品が組成されています。

 一方,デメリットとして運営者である SAMURAI ASSET FINANCE 株式会社の自己資金等による返済負担が大きい課題もあり,今後会社として取り組んでいく予定のようです。

オルタナバンク評価

長所①:利回りの高さはじめ総合的なサービスのレベルが高い

 業界の中でも高水準な4%~9.9%の利回りに加えて(下図),毎月配当のファンドも多く複利を利かせやすいです(一部で元金分割返済のファンドがあり,実質利回りが低下する場合があります。その分,分割返済された元金を再投資に回すことができます。)。また出金手数料も「GMOあおぞらネット銀行」なら何回でも出金無料,償還のタイミングも月2回と多く再投資しやすいです。

出典:オルタナバンクページ

 

さらに運用開始までの期間が短い,運用終了からの償還が早い(LENDEXほどではないですが,5-10日ほど)などユーザーの利便性・実質的な利回りを改善するための工夫が多数施されていてサービスのレベルが総合的に非常に高いです。この辺のメリットは実際使ってみないと分からないし,業者側もあまりアピールが難しいところなのですが,地道にサービスの質を高めていることの好感度も高いです。

長所②:早期償還が少ない

 早期償還を是とするか否かは賛否あると思いますが,早期償還のデメリットは当初予定した配当が得られないこと,再投資したとしてもその手間や次の運用開始までに利息が発生しない期間が発生してしまうなどがあります。オルタナバンクは早期償還の発生率はほとんどなく,少なくとも私がこれまで運用している20以上のファンドでは一度も発生していません。そのため,当初計画していた通りの配当を受けられています(もちろん元本保証ではありません!)

長所③:使いやすいシステム

オルタナバンクのマイページの運用予定表。必要な情報が分かり易く見やすく閲覧できる。

 

 業界TOPレベルにシステムが洗練されていて使いやすいです。

ファンドのページは情報がコンパクトに整理されていて無駄なスクロールは不要,マイページの運用中のファンド,これまでの運用実績(下図)が分かり易く整理されてレイアウトされています。「結局これまでの運用でトータルいくら儲かったのか?」って重要な情報だと思うのですが,分かり易く表示できているサービスはあまり多くないです。またページ移動の動作も軽く快適です。これらは一般的には目立たない脇役的なメリットですが,高く評価しています。

オルタナバンクのマイページの運用実績。

短所①:サービスが良いが故に営業者の安定性が若干の心配

 下図のように近年急拡大(貸付金額という意味で)していて,ファンドの組成も週2~4本とかなり多いです。また,ファンドの種類も国内・海外と多彩で,それ自体はポジティブなことです。一方,見方を変えると不安要素もない訳ではありません。

出典:オルタナバンクページ


 他の業者と比べると海外案件が多いですが,財務を見るといずれ貸付先も債務超過などなく業績が安定している場合が殆どでそれ自体は特に問題はないと判断しています。また為替影響については,ファンドは何れも円建てとなっていて,為替起因で分配金が減ったり元本が棄損するなど投資家側には損が出ないように設計されてはいます。一方,それゆえに営業者側が損を被ることになるはずなので,運営面に懸念が残ります。万が一大幅に円高に振れた場合など,オルタナバンクのサービスの貸付金が近年急増(上図)していることもあり,一抹の不安もあります。

まとめ

 オルタナバンクについてまとめです。 母体であるSAMURAI証券の規模の割に近年の急拡大は気になるところですが,利回り,サービスともに良く,業界最高水準です。個人的には,組成されるファンドの数・種類との多彩なのと,運用開始までの期間が短いので投資しやすく,資金が集中してしまっています。様子を見ながらも現在の投資規模は当面維持する予定です。

オルタナバンク評価

総合評価:★★★★★★★★★(9/10)

運営面にやや不安は残るが第一種金融商品取引業者であること,これまでの実績,財務状況から当面の運営は大丈夫だろうと判断。利回り,サービス(資金拘束の短さ,サイトのシステム,手数料,投資のし易さ)は文句のない評価です。

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